キリストの心(教会だより2025年5月号)
2025.5.16

命を思い出せ!!

 日々の私たちの歩みの中で、苦しいことや悲しいことにぶつかり気持ちが落ち込んでるときに、ふと『そういえば昔、自分に向かってこういう風に励ましてくれたり、慰めてくれたりした友達がいたな』とか、『あの人は、ああいう大変な時にああやって頑張ってたんだよなぁ』とか、そうした関わりや言葉のやりとりを思い出したときに、それを励みにしてもう一度自分が関わる物事に対して前向きな気持ちになることが、私たちの歩みにはしばしばあり得るでしょう。その場合、思い出した相手の存在や関わりがどれ程昔のことであったとしても、今、自分自身を奮い立たせる力になり得るのです。そうした存在や関わりの最も強力なものこそが、私たちが聖書を通して知らされる、主イエスキリストの復活ではないでしょうか。

 ルカ24章6節(あの方は、ここにはおられない。復活なさったのだ。まだガリラヤにおられたころ、お話しになったことを思い出しなさい。)キリストの教会は、まさにキリストの復活を、命を、生きることそのものを信じる者が深く覚え、思い起こすことから始まりました。今は西暦2025年ですが、まさに2000年以上も経過しながらも、今もキリストの教会は復活の祝いをします。イエス様が復活したことを思い起こし、覚えていくことにより、生きることへの力を与えられてきた数え切れない位の多くの人々の生きる歩みをまさに2000年以上も支えてきたのが、「キリストが復活した。その命を・生きることを思い出せ! 」というメッセージなのです。

(中越ルーテルキリスト教会・長岡ルーテルキリスト教会牧師 与斉 利夫)