キリストの心(教会だより2021年9月号)
2021.10.19

キリストの心

ヨハネによる福音書6章64~69

私たちは5週間続けて礼拝の中で、ヨハネによる福音書6章のみ言葉を聞いてきました。やや同じようなことが繰り返し語られ、正直言って、私は『また似たような話だ、何しゃべっていいかわかんねー』と思う部分もありました。けれど、ただ単に『また似たような話の繰り返しか』と受け止めてはならないようにも、今私は思わされています。言ってみれば、聖書は神様があるいはイエス様が、大事な、重要なことは当然、力を込めて繰り返すのは当然であるのです。そして、み言葉が繰り返して語ることを、『ああまたこの話か』というのでなく、私たちはそれを聞いていくたびに、絶えず新たに信じる者として生きろという招きを受けてもいるのです。

イエス様はそれ以上でも以下でもない、私たちすべての者のいいことも悪いことも、できることもできないことも、弱さや限界も、楽しいことやそうじゃないことも、全て知っていてくださった上で、ご自身が私たちに語ってくださる霊であり命である言葉を、いや命そのものであるご自身を信じる決断へと、絶えず新たに導いてくださっているのです。いろんなことが私たちの生きる歩みの中にはあるけれども、この主イエスキリストの招きに応えて、繰り返して絶えず新たにみ言葉に聞きながら、信じて命を得ていく歩みを新たにしていくことを、キリストに委ねて行きながら、歩んでいきたいと今、皆さんと共に願うのです。

(中越ルーテルキリスト教会・長岡ルーテルキリスト教会牧師 与斉利夫)