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Christmas Card

鵠沼教会ニュース 12月

巻頭言

ルカによる福音書1:26~38

「六か月目に、天使ガブリエルは、ナザレというガリラヤの町に神から遣わされた。ダビデ家のヨセフという人のいいなずけであるおとめのところに遣わされたのである。そのおとめの名はマリアといった。天使は、彼女のところに来て言った。「おめでとう、恵まれた方。主があなたと共におられる。」マリアはこの言葉に戸惑い、いったいこの挨拶は何のことかと考え込んだ。すると、天使は言った。「マリア、恐れることはない。あなたは神から恵みをいただいた。あなたは身ごもって男の子を産むが、その子をイエスと名付けなさい。その子は偉大な人になり、いと高き方の子と言われる。神である主は、彼に父ダビデの王座をくださる。彼は永遠にヤコブの家を治め、その支配は終わることがない。」マリアは天使に言った。「どうして、そのようなことがありえましょうか。わたしは男の人を知りませんのに。」天使は答えた。「聖霊があなたに降り、いと高き方の力があなたを包む。だから、生まれる子は聖なる者、神の子と呼ばれる。あなたの親類のエリサベトも、年をとっているが、男の子を身ごもっている。不妊の女と言われていたのに、もう六か月になっている。神にできないことは何一つない。」マリアは言った。「わたしは主のはしためです。お言葉どおり、この身に成りますように。」そこで、天使は去って行った」。

ビートルズの「Let it be」というタイトルの有名な歌があります。歌詞の一部を日本語に訳すとこんな風になります。「ぼくがトラブルの中にあるとき、母マリアがぼくのところに来て、知恵の言葉を語りかけてくれるんだ。《Let it be》と。暗闇の中で、彼女はぼくの近くに立って、知恵の言葉を語りかけてくれるんだよ。《Let it be》と」。この歌の中で何度も繰り返され、またタイトルにもなっているLet it beという言葉は、「なるようになるさ」とか、「あるがままに」と訳されますが、もともとはルカ福音書1章38節の「お言葉どおりこの身に成りますように」と、マリアが天使ガブリエルに返した言葉に基づくものです。16歳の処女にいきなり伝えられた懐妊、それによって伴われる戸惑いと不安、婚約者ヨセフに対してどう言えばいいのだろう・・・先が見えない状況の中で、《Let it be》、「お言葉どおりこの身に成りますように」と、何もかも偉大な方に委ねるマリアの姿が歌われているのです。

わたしたちは、自分の人生であっても自分の思うようには展開されないものであることをよく知っています。予期せぬ様々な出来事。愛する者の死やわが身の重い病、経済的損失や事故・・・人生の計画を大幅に変えなければならないときが来ます。どうして?と思いたくなるときが少なからず起きるのです。そのとき、「Let It Be」と言えたらどんなに幸いでしょう。

マリアは、「お言葉どおりにこの身に成りますように」と、自分の中に偉大なことを成そうとする方に全面的な信頼をおきます。それは、「なるようになる」というような、ことの流れに身を任せるしかないという無責任な受け止め方ではありません。自分の体が、人生が、偉大な方の計画の中に用いられるなら、献げて委ねますという、積極的でポジティブな受け答えでした。

どうぞ、このわたしを神さまの器としてお使いください、《Let it be》と言える、そのようなアドベント・クリスマスを過ごしたいです。

牧師 梁 熙梅

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