登山をしていると、降りるにはあまりにも登ってきた距離が長いし、そのまま登るには力が尽きてしまっている時がある。まるで、１１月のように。やり直すために戻るにはあまり遠く来てしまって、どうしようと思う月、１１月。人との出会いも、時々１１月を迎えるときがある。否、人生そのものがそうかもしれない。だから、登ってきた道を振り向かないで、先へ進むしかない。まるでそこがスタート時点であるかのように、気持ちを入れ替えるのだ。
「わたしはアルファであり、オメガである。最初の者にして、最後の者。初めであり、終わりである」（黙示録２２:１３）。
