ハエ先生

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大きなハエが開けておいた窓から入って来た。
その瞬間から、私とハエは互いに居心地が悪くなった。
気にしないようにと思っても、ハエは飛び回る。
ハエにとって私の部屋は狭い。
外へ出してあげようと近づくと、狂った飛び方をしていたので、
きっと、私の存在が厭わしいようだった。
奮闘の末、ハエは無事に広い青空のもとへ飛び出た。

ハエにさえ厭わしい存在のように映る自分は何者なのだろう。
もちろん、自分を良い者とは思っていない。しかし、
いざと、小さなハエに「何者?」と疑われると、気が沈む。
小さなものらに疑われることこそ悲しいことはない。

 

 

今朝、ハエは私に、存在の意味と生きる道を教えてくれた。
私を必要とされるところもあれば、
その同じ私が厭わしく思われる場合もある。
そこで、「私は何者か」と、問いかけられたのだ。
私は何者でもなく、今ここに存在する者に過ぎない。
だから、自分の存在に対して、
必要以上に意味づけする必要もなければ、
気を沈ませる必要もない、ということ!

 

 

主は大水のどよめきにまさり
大波にまさり、勢いがあり
威勢があり、高みにおられる。

詩編93篇

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