キリストの心(教会だより2023年12月号)
2023.12.20

「まことの光」(ヨハネ1章9節)

 私たちの救い主であるイエス・キリストは「暗闇の中に輝く光」であり、「その光は、まことの光で、世に来てすべての人を照らすのである」と聖書は告げます。

 そのまことの光なるイエスさまのご降誕、クリスマスを待ち望むアドヴェント(待降節)の期間、毎週灯されていくアドヴェントクランツのロウソクには一本ずつ意味が込められています。

 1本目のロウソクは「HOPE(希望)」、2本目は「PEACE(平安)」、3本目は「JOY(喜び)」、そして4本目は「LOVE(愛)」。そのどれもが私たちにとって、私たちが生きていく上で大切なものであり、決して失いたくないものです。それらが失われてしまうとき、それらを見失ってしまうとき、私たちは生きることに意味を見出せなくなってしまうでしょう。

 しかし、私たちがクリスマスを迎えていく、私たちにクリスマスが与えられていくということは、私たちの絶望のあるところ、そこに希望の光が灯されていく。私たちの不安や恐れのあるところ、そこに平安と慰めの光が与えられていく。私たちの悲しみのあるところ、そこに喜びの光が差し込んでくる。私たちの愛の貧しさの只中に、まことの愛の光が輝いていく。そういう事柄であるのです。私たちのまことの希望であり、平安であり、喜びであり、愛である方、私たちの救い主である神の御子イエス・キリストが私たちのためにお生まれになったからです。

 「その光は、まことの光で、世に来てすべての人を照らすのである」。この確かな約束に希望をおいて歩む私たち一人一人に、神さまの愛と救いに満ちた贈り物、まことの光なるイエス・キリストご降誕の恵みが豊かにあらわされますように。

(竹の塚ルーテル教会牧師 江本真理)