議長だより(教会だより2022年8・9月号)
2022.9.13

先日「ブルシットジョブと現代思想」という本を読みました。ブルシットジョブというのは、「クソどうでもいい仕事」という意味です。調査した国では、労働者の4割くらいが、自分の仕事を「ブルシットジョブ、クソどうでもいい仕事」と感じているそうです。少し興味深かったのは、いわゆる3Kなどと呼ばれている仕事の労働者より、コスパのいい仕事、少ない労働で、たくさん収入がある仕事についている人の方が、自分の仕事を「クソどうでもいい仕事」というよりむしろ、無いほうがいい仕事と感じている人が圧倒的に多いそうです。

愛とコスパはとても相性の悪いものです。本当かどうかは確認していませんが、若者の中で「恋愛はコスパが悪いからしない」という人がいるという話を聞いたことがあります。「ブルシットジョブと現代思想」という本の中で、ほんの少しだけ、ルターのberuf (天職、天命)についても触れられています。牧師ばかりではなく、あらゆる仕事、あらゆる働きの中にも、神さまからの召しがある、という考え方です。仕事ばかりではありませんが、自分の携わっていることが、少しは人のためになっており、神さまのためになっている、そういう思いを持てなくなると、自分の人生がクソどうでもいい人生になるような気がします。コスパばかりを考えていると、自分自身のことが、クソどうでもいい存在に思えてくるような気がします。愛である神さまに導かれて、決してコスパの良い人生ではありませんが、生まれてきた意味、生きている意味を感じられるような人生を送っていきたいと思います。

吉田達臣